また木曽山脈。
この日入った沢は、今シーズンでも3本の指に入る水量の乏しさ。
あまりに水の少ない沢では大型は期待できないが、今回は良い結果が出ることになった。
序盤からこんな水量で、チェイスに来るのは10cm前後のチビっこ。
小さくても綺麗なヤマトがいてくれた。
ほぼ写真も撮らずにリリースしてテンポよく釣り上がる。
深みや目立つ淵があれば、この沢の最大サイズが陣取っているはずだ。
この沢にしては大きめの落ち込み、しかも向かって左側の岩の下にはスペースがある。
一級ポイントだ。
岩手でエゾイワナにリップを折られたボウイ42で水面直下を狙うが出てこない。
2投目でもう少しレンジを下げる。
ギリギリ岩の下から視野に入るはず。
黒いイワナが飛び出して、ルアーにアタック。
弾かれたが、フッキングは入れていない。
やはりいた。
定位置に戻って見えなくなった。
ボトム付近にアプローチした方がいいと考え、Dコンパクト45にチェンジ。
縦のスペースを活かして、ピッチの大きい上下のトゥイッチを入れる。
出てきた。
プールの終わり付近まで追いかけ、落下ギリギリでひったくりバイト。あっという間に頭が上流側まで向いたところでフッキング。
28cmの良型。
しかも魚体のコンディションと色味が今季最高レベルで美しい。
今シーズンでも特に記憶に残るイワナだった。
本数は5本ほどで、午前中のうちに詰め切ってしまった。
時間も体力も余っているので、この日はそのまま別の沢に入ることにした。
もう岩盤剥き出しで水も殆ど流れてない。
ここまで詰め切ると、心残りなく終われる。
ちょろ沢でも、この日のような良い出会いがあるから登りたくなるわけだ。